粘菌の一種である「キイロタマホコリカビ」のこと。アメリカのライス大学の研究グループが、この粘菌はエサとなる土中の細菌が減少すると、数万の個体が寄り集まってナメクジ状の集合体になり、食べずに取っておいた細菌を自らの胞子と一緒にばらまいて別の場所で増やすことを突き止めた。同グループでは、採取した野生のキイロタマホコリカビの約3分の1が、この能力を持つことを確認。細菌を種として残し、生産に回す行動が、“原始的な農業”であるとみなしている。