日本で災害が発生した場合に、外国人被災者へ迅速かつ的確に災害情報を伝えるため、難しい用語や言い回しを避けた平易な日本語の使い方のこと。1995年の阪神・淡路大震災では、地震発生の半日後から英語での情報提供が行われたが、英語がわからない外国人被災者も多く情報や支援が十分に行き届かなかった。その教訓をもとにさまざまな研究が進められており、弘前大学の佐藤和之教授らが中心のグループは2011年1月、同大学人文学部社会言語学研究室のウェブサイト(http://human.cc.hirosaki-u.ac.jp/kokugo/)内に「『やさしい日本語』版災害基礎語彙(ごい)100」を公開した。サイトでは、「避難」を「逃げる」、「消火器」を「火を消す道具」とするなど、伝わりやすい言い換え例が紹介されている。