東海大学や東京大学などが2000年に開発した全長8メートルの無人観測艇。名前は「環境」「観測」「監視」「勇敢」などの「かん」に由来する。時速5キロほどの速さで最大約4000キロ、約1カ月間の航行が可能で、GPSによって位置を確認しながら、あらかじめ設定した調査ポイントを自動で回ることができる。人工衛星経由での遠隔操作も可能。01年には、三宅島沖での大気中の火山ガス測定と海洋観測を行った。04年以降は観測に使用されることがなくなっていたが、11年3月の福島第一原子力発電所の事故を受け、福島沖の海洋放射能汚染を調査するために、急きょ、点検・整備ののち現場海域に投入されることになった。