熊本県八代市の沿海部を中心に栽培されるトマト。品種は通常のトマトと同じだが、干拓地など地中の塩分濃度が高い土壌で栽培されるため、実の成長が悪く小ぶりになり、そのぶん、成分が凝縮されて糖度が高くなるのが特徴。実が小さいため以前は下級品として処理されていたが、その味や歯ごたえが評価され同市の農家が「塩トマト」としてブランド化。近年では高級食材として定着し、人気が高まっている。塩分を含んだ土地でも栽培が可能なことから、東日本大震災による津波で海水が入り込んだ地域の農業復興の手段としても注目を集めている。