地震に対する強い不安から心身の調子を崩す症状のこと。不安障害という神経症の一種とされる。動悸(どうき)、息切れ、呼吸困難、胸の痛み、吐き気、目まい、冷や汗などの身体的症状や、夜眠れない、地震のことばかり考えて頭から離れない、1人でいるのが不安などの心の症状が起こる。実際には地震が発生していなくても揺れを感じる「地震酔い」も、地震恐怖症が引き起こしている場合がある。2011年3月11日の東日本大震災以降、直接大きな被害を受けていない首都圏などでも、長引く余震や被災地に関する報道などにより地震恐怖症に悩む人が増えているといわれる。症状が悪化すると、PTSD(心的外傷後ストレス障害)やうつ病につながるおそれもあるため、悩みを1人で抱え込まずに、医師などの治療を受けるのが望ましい。