途中で睡眠などを取らず、一気に山頂を目指す登山のスタイル。特に、富士山では、山頂からご来光を眺めるために、夜間のうちに5合目から出発して明け方の登頂を目指す登山者が多い。しかし、余裕のあるペース配分が難しいうえ、高地に順応しないまま高度が上がることで高山病にもかかりやすくなるなど、体調不良やけがのリスクが高い。岩手大学の山本清龍准教授らの調査では、途中で山小屋に1泊した人に比べて、弾丸登山に挑戦した人の登頂成功率が低いことがわかった。富士山周辺の市町村や観光団体などでつくる「富士山環境保全協力金協議会」でも、旅行業者に対して弾丸登山ツアーの自粛を要請している。