仏教における地獄の情景を描いた絵本。風濤社(本社・東京都文京区)が、千葉県南房総市にある延命寺所蔵の地獄絵を用いて、1980年8月に出版した。死後、悪事を働いて地獄に落とされた人々が「針地獄」「火あぶり地獄」などで、鬼たちから責め苦を受ける様子が生々しく描かれている。本作は命の大切さを伝えたいとして出版されたが、発売から30年以上がたった2011年11月に、東村アキコの育児エッセイマンガ「ママはテンパリスト(ママテン)」(集英社刊)で子どものしつけに効果的と紹介されたことから話題に。発売から11年までの累計発行部数は11万部だったが、12年だけで12万部を増刷するヒット作になっている。