無業状態にある人を「孤立」という視点から定義した概念。東京大学社会科学研究所の玄田有史教授らが論文「孤立無業(SNEP)について」で提唱した。玄田教授らは総務省「社会生活基本調査」の分析から、「20歳以上59歳以下の在学中を除く未婚者で、ふだんの就業状態が無業のうち、一緒にいた人が家族以外に連続2日間いなかった人々」をSNEPと定義。1996年に約61万人だったのが、2006年には約107万人に増加、無業者の6割を占めていると指摘。経済的な自立が難しいため、生活保護など社会保障費の増加や、社会の不安定化につながり得るとの懸念を示している。