日本各地の方言が持つイメージをキャラクターととらえ、日常会話でそのキャラクターを使い分けることで、相手に対する自分の印象を変化させること。日本大学文理学部の田中ゆかり教授が命名したもので、方言を着替えるように用いて自己を装うことを、コスプレに例えた。同教授は著書「『方言コスプレ』の時代」(2011年、岩波書店刊)で、その実態を分析。方言コスプレには、その場の空気を変えて相手に親近感を与える効果があり、自分の気持ちを柔らかく伝える有効な手段となっていると指摘。急速に広まった要因の1つに、携帯電話やパソコンのメールによるコミュニケーションが普及し、顔を見ないでキーを打つ、「打ちことば」での会話が増えたことがあるという。