1930年に刊行予定だった、当時の性風俗を風刺した書籍。著者の酒井潔が、当時の性にまつわる事情を落語や裁判記録などに置き換えて描いた内容で、イラストなども含まれる。「公序良俗を乱す」との理由から、刊行前に発行禁止処分を受けた。近年、国立国会図書館で保存されていたものがインターネットで閲覧できるようになったところ、昭和初期に流行した「エログロ文化」を伝える貴重な資料などとして注目を集め、2012年6月には約41万点の「デジタル化資料」のなかで、月間アクセス数1位を記録するほどの話題に。文化庁が13年2月から期間限定で電子書籍の配信を行った「文化庁eBooksプロジェクト」のラインアップにも含まれ、配信期間中のダウンロード数も1位となった。