携帯電話やスマートフォンの画面を見たり、操作したりしながら歩くこと。周囲の状況に対する注意が散漫になり、衝突や転倒、階段からの転落などの事故を誘発しやすい。特に、画面上に多くの情報が表示されるスマートフォンでの歩きスマホは、従来の携帯電話よりも画面に集中する傾向が強くなり危険性が高い。筑波大学の徳田克己教授(バリアフリー論)が2013年5月に大学生650人を対象に行った調査によると、携帯機器を操作しながら歩く人とぶつかったり、ぶつかりそうになったりした人の割合は、「非常によくある」「時々ある」を合わせて約6割に達した。駅のプラットホームでの事故につながることも多く、国土交通省のまとめでは、携帯電話を使用中にホームから転落した人は11年度に18人。13年5月には、JR四ツ谷駅で小学生の男児が携帯電話を操作中に転落する事故も発生しており、鉄道各社がポスターや放送で注意を呼びかけるなどの対策を始めている。