消費や恋愛に対する欲求が希薄で、人生に高望みをしない若者を指す俗語。悟りを開いたかのように無欲なため、こう呼ばれる。2010年1月、書籍「欲しがらない若者たち」(山岡拓著、日本経済新聞社刊)を紹介したインターネット記事で、「車に乗らない。ブランド服も欲しくない。スポーツをしない。酒を飲まない。旅行をしない。恋愛に淡泊」などと現代の若者の消費動向が分析されたことに対し、インターネット掲示板「2ちゃんねる」で投稿者によって命名された。その後、同掲示板元管理人の西村博之が、ツイッターで「『さとり世代』。結果のわかっていることに手を出さない。草食系。過程より結果を重視。浪費をしない」と話題にしたことから、広く知られるようになった。1980年代半ば以降に生まれた「ゆとり世代」とほぼ重なる年齢層の人々とされ、景気の停滞や社会の閉塞感のなかで育ったことが、無欲さの背景にあるといわれる。