聞く人を泣かせ、ストレスを解消させることを目的とした人情噺(ばなし)。語り手は落語家をもじって泣語家と呼ばれる。ストレス解消のために泣ける映画を鑑賞したり、泣ける話の朗読を聞いたりして、意識的に涙を流す涙活(るいかつ)の提唱者、離婚式プランナーの寺井広樹が、そうしたイベントのプログラムの一つとして始めた。語り手自身の体験を語る「体験泣語」と、見聞きした話をもとに創作する「創作泣語」の2種類があり、いずれも制限時間は5分以内。話の終盤には、語り手自身が泣くのが決まりという。同氏は「国民総幸福量(GNH)」の指標で知られるブータンにちなみ「国民総涙量」を提唱しており、語り手はブータンの民族衣装をモチーフにした「泣き装束」という専用の衣装を着用する。