餌に柑橘系の果物を混ぜて養殖した魚。魚特有の生臭さが抑えられ、味がさっぱりすることから、魚嫌いの人にも食べやすいという。また、刺し身などでの変色を抑え、鮮度が長持ちする効果もある。愛媛県水産研究センター(愛媛県宇和島市)では、もともとジュースに使われる、いよかんや温州みかんの搾りかすなどを有効活用して「みかんブリ」を開発。2013年4月に大手回転すしチェーン「くらコーポレーション」(くら寿司)が、期間限定のすしネタとして取り上げ、人気が高まった。西日本を中心に研究が進められ、各地でブランド魚として生産されている。鹿児島県の「柚子ぶり」、徳島県の「すだちぶり」のほか、愛媛県の「みかん鯛」、広島県の「レモンはまち」、大分県の「かぼすヒラメ」などがある。