福島県浪江町の濃厚なソースで味付けした焼きそば。通常の約3倍という極太麺に、豚肉とモヤシだけのシンプルな具が特徴。約50年前に、労働者の食べ応えと腹持ちを良くするために考案され、根付いたという。2008年、浪江町商工会青年部が、なみえ焼そばで町おこしをする「浪江焼麺太国(なみえやきそばたいこく)」を設立し、ナポレオンをまねた衣裳の「やきそば太王(だいおう)」を中心に広報活動を開始した。翌年には、地元女子高生プロデュースの地元アイドルユニット「NYTS(ナイツ)」も加わり、キャンペーンソング「恋する焼きそば」でPR。10年にB級グルメフェスティバル「B-1グランプリ」に初出場するも12位で入賞を逃した。11年3月の東日本大震災、福島第一原発事故で、「浪江焼麺太国」のメンバーは各地に避難し、バラバラになったが、「心の復興」をテーマに結集。11、12年と「B-1グランプリ」に連続出場、両大会とも4位に入賞した。13年、第8回「B-1グランプリ」で、念願の1位を獲得。福島県勢初のゴールドグランプリに輝いた。