スマートフォンの位置情報サービスを利用して陣取り合戦をするゲームアプリ。グーグルの社内ベンチャー部門であるNiantic Labs(ナイアンティック・ラボ)が開発し、2013年10月にAndroid版のベータサービスを開始した。その後、14年7月にはiOS版もリリースされた。アプリのダウンロードは無料だが、利用にはグーグルのアカウントが必要。ゲームの内容は、謎のエネルギーである「エキゾチック・マター」をめぐって、青の陣営「レジスタンス」と緑の陣営「エンライテンド」と呼ばれる二つの勢力が争うというもので、プレーヤーはどちらかの勢力に属して支配地域の拡大を目指す。最大の特徴は、拡張現実(AR)技術を用いて、現実世界での位置情報と仮想空間での勢力争いをリンクさせていること。実際に街中に存在する公共施設や寺院、公園などのスポットが、「ポータル」と呼ばれる拠点として設定されており、プレーヤーはそこを訪れることでゲーム内での陣地の拡大や奪取をすることが可能になる。14年11月時点で、全世界のプレーヤー数は700万人以上。同月には、コンビニ大手のローソンが国内企業としては初めて、Ingressとのコラボレーション企画を開始し、1万店以上の店舗がポータルとして新たに登録された。