2013年10月に発売された和田竜(りょう)の歴史・時代小説(新潮社刊、上・下巻とも税込1728円)。1576年(天正4)に起こった毛利輝元と織田信長との戦い、第一次木津川合戦を舞台に、毛利側についた村上水軍(海賊)の武将、村上武吉の娘、景(きょう)の活躍を描いた作品。上・下巻で1000ページに近い超大作。14年3月に第35回吉川英治文学新人賞を受賞し、次いで同年4月に、全国の書店員が選ぶ「2014年本屋大賞」を受賞した。同年5月16日には、上下巻の合計発行部数が100万部を突破したと版元の新潮社が発表。同社の歴史・時代小説がミリオンセラーになったのは、1980年刊の司馬遼太郎「項羽と劉邦(上・中・下巻)」以来のことだという。