子どもが親の家を片づけること。親が高齢や病気になって自分で片づけられなくなった場合や、子どもとの同居を始める場合、介護施設への入居や死亡など、片づけが必要になる理由はさまざまだが、子どもが大きな負担に感じる問題として注目されるようになった。たんに労力を要するだけではなく、思い出深い品を処分することへの後ろめたさや、片づけ方をめぐる親との関係の悪化などが子どもの悩みになることが多いといわれる。こうした問題が注目されるようになったのは、50代以上向けの女性誌「ゆうゆう」(主婦の友社刊)2012年2月号の記事がきっかけ。親家片という言葉もそこで初めて用いられた。この記事は同じような悩みを抱える読者の反響を呼び、同誌はその後も数度にわたって親家片の特集を展開。また、同社が13年5月に出版した「親の家を片づける」などの書籍も、14年8月までに発行部数10万部以上の人気シリーズになっている。