コーヒーの産地や淹(い)れ方にこだわるムーブメント。発生した時期については諸説あるが、2000年代からアメリカで盛んになった。「サードウエーブ」とは、それ以前にアメリカで起こった第1、第2のコーヒーブームに続く第3の波という意味。第1の波は、19世紀後半からコーヒーの大量生産が可能になり、インスタントコーヒーなどが一般に普及した動きのことを指す。その後、1960年代以降にコーヒーの味をより良く均質化し、カフェの雰囲気を重視するようになったのが第2の波で、スターバックスに代表されるシアトル系カフェが人気になった。それに続く第3の波は、コーヒーの質や産地、淹れ方に強くこだわるのが特徴。コーヒー豆のブレンドはせず、単一種の苗木から収穫された豆だけを使用するシングルオリジンを基本とする。また、豆の個性に合わせた方法で焙煎し、1杯ずつ手作業で淹れる。大手コーヒーチェーンなどに比べて価格は高くなるが、こうしたスタイルのカフェがアメリカ西海岸を中心に人気を博し、日本でも注目されるようになった。2015年2月には、アメリカで代表的なサードウエーブのカフェとされるブルーボトルコーヒーが日本に初出店する。