通常のビールより高価格、高品質な高級志向のビール。原料にコーンやコメといった副原料を使わず、麦芽とホップのみで製造するなど、原料や製法にこだわったもの。プレミアムビールの市場は、「ザ・プレミアム・モルツ」を販売しているサントリーホールディングス(本社・大阪府)が2013年度までに約6割のシェアを握っている。また、1890年発売の「恵比寿ビール」を1971年に「ヱビスビール」として復活させたサッポロビール(本社・東京都渋谷区)が、シェアの3割を占めている。2013年の景気回復から、消費者の「プチぜいたく」志向を受けて販売量が伸び、この2強に対して、14年にアサヒビール(本社・東京都墨田区)とキリンビール(麒麟麦酒、本社・東京都中野区)が新商品を投入し、高級ビール市場でしのぎを削ることとなった。アサヒビールは中元や歳暮のギフト向けに限定販売していた「アサヒスーパードライ ドライプレミアム」を同年2月から通年販売に変更する。また、キリンビールは従来の「グランドキリン」に加え、自社の主力商品である「キリン一番搾り生ビール」の高級版「一番搾り プレミアム」をギフト専用として中元商戦機の6月に発売することを決めた。