地元に定住し、旺盛な購買欲を示すヤンキー層が主体となる消費動向のこと。大手広告代理店、博報堂(本社・東京都港区)のブランドデザイン若者研究所リーダー、原田曜平が著書「ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体」(2014年、幻冬舎新書)で提唱した。同氏のいう「ヤンキー」は、暴力を振るうようなかつての不良ではなく、「マイルドヤンキー」と名付けた、ファッションなどはヤンキーを志向しながら、地元に定着している新保守層のこと。特徴として、地元で強固な人間関係と生活基盤を築き、上昇志向が薄い一方、消費活動は活発に行う点などがある。また、若くして子供をたくさん欲しがり、自動車は家族のことを考えてミニバンを選ぶ傾向があるという。近年、若者離れが進んでいるといわれる酒、タバコなどの嗜好品やパチンコ、自動車などの従来型の消費を続けていることや、結婚しても地元の親のそばに住み、夫婦共働きで、ある程度の世帯収入と可処分所得があることなどから、「優秀な若年消費者」であり、将来の経済はこうした「ヤンキー消費」にリードされていくとの指摘がある。