従来型携帯電話(ガラケー)と同じような外観や操作感覚のスマートフォン(スマホ)の通称。「ガラパゴススマートフォン」の略。よく似た言葉にガラスマがあるが、こちらはスマホにワンセグやおサイフケータイなど、日本独自の機能を搭載したもの。ガラホという呼び方は、2015年2月にKDDI(au)が発売したシャープ製の「アクオスK」で初めて用いられた。同モデルは折りたたみ式の機構やテンキーを備えるなど、形状はガラケーとほぼ変わらない。ただし、OSにスマホ用のAndroidを搭載。第3.9世代の通信形式LTEや、ノートパソコン、タブレット端末、ゲーム機など他の通信機器をインターネットにつないで利用できるテザリング機能にも対応する。ディスプレーはタッチパネルではなくテンキー操作。Google Playは利用できないためアプリのダウンロードには制限があるが、LINEは利用できる。こうした機種が開発された背景には、片手で操作しやすい、バッテリーが長持ちするなどの理由から、ガラケーの人気が根強いことがある。調査会社のMM総研によると、14年のスマホの出荷台数は前年から5.3%減だったのに対し、ガラケーは5.7%の増加。ガラケーに比べて通信料金が高くなりやすいことから、関心はありつつもスマホへの移行に抵抗を感じる利用者も多い。ガラホはこうしたガラケー利用者を中心に注目を集めており、15年5月にはNTTドコモもガラホ2機種の投入を発表するなど、競争が激しくなりつつある。