日本の株式市場で年金や郵便貯金などの公的資金を運用する機関投資家が大量に株式を買い入れること。市場関係者の間で使われる通称として、2015年3月ごろから新聞報道や投資情報などで紹介されるようになった。代表的な「クジラ」とされるのは、アベノミクスにより株式の購入比率が高まった国民年金や厚生年金の管理運用を行う年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団、日本銀行、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険があげられる。いずれの機関も巨額の公的資金を株式市場で運用しているうえ、運用における株式の比率を高めていく方針を持っているため、「クジラ買い」が相場の底支えや押し上げに影響を与えるのではないかと注目が集まっている。