「精霊の守り人」、「獣の奏者」などのヒット作で知られる作家、文化人類学者の上橋菜穂子のファンタジー小説。2014年9月にKADOKAWA(本社・東京都千代田区)から発売された。上下巻、各税込1728円。架空の世界を舞台に、謎の病に侵されながら一命を取りとめた奴隷の男と、病の解明に乗り出す医者の2人を軸として、生命の神秘などを壮大なスケールで描く。同書は15年3月に、医療への興味を喚起する小説を顕彰する第4回日本医療小説大賞を受賞。同年4月には、全国の書店員の投票で選ばれる2015年本屋大賞も受賞した。同月時点で、上下巻を合わせた累計発行部数が100万部を超えるミリオンセラーになっている。