のりの上に敷いたご飯に具材を載せて包み、半分に切った料理。握らずに作ることができるおにぎりという意味で、こう呼ばれる。もともとは、1991年に刊行された料理漫画「クッキングパパ」のコミック第22巻(講談社刊)に収録された「超簡単おにぎり おにぎらず」で取り上げられたもの。2014年秋ごろからネットで話題となり、料理レシピサイト「クックパッド」で紹介されたのを機に広く知られるようになった。ネーミングのユニークさや手軽に作れることなどから人気となり、レシピ本や専用ののりが発売され、外食のメニューにも登場。さまざまな業界を巻き込むブームとなった。食をテーマにした調査・研究などを行っているぐるなび総研(本社・東京都千代田区)が、15年の世相を最も反映し、象徴する「2015年 今年の一皿」に「おにぎらず」を選定。クックパッド(本社・東京都渋谷区)が選ぶ「クックパッドアワード2015」の大賞にも選ばれた。さらに、15年の「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補にノミネートされ、日経トレンディ「2015ヒット商品ベスト30」の12位にランキングされるなど、食のジャンルを超えた話題と注目を集めた。