サドルとペダルが前後に並び、複数の人がペダルをこぐ自転車。ハンドル操作は先頭に乗車する人が行う。2輪車だけではなく、3輪のものや補助輪付きのものもある。複数人でペダルをこぐため、1人乗りの自転車よりも強い推進力を得られ、スピードが出やすい。そのぶん、ブレーキをかけた際の制動距離は長くなる。また、1人乗りに比べて車体が長く小回りが利かない。後方に乗る人はハンドル操作の必要がないため、視覚障害者なども自転車を楽しむことができ自転車競技も実施されている。日本の道路交通法では、通常の自転車と同じ軽車両に分類され、公道の走行も違法ではない。多くの都道府県では公安委員会が公道走行を制限しているが、長野県では1978年11月に公道全般での走行が認められている。その後、視覚障害者などの行動範囲を広げることへの期待から、公道走行を認める自治体が増加。警察庁によると2015年8月時点で、山形、群馬、新潟、長野、愛知、兵庫、広島、愛媛、佐賀、宮崎の10県で2輪タンデム自転車の公道走行が認められている。