ワールドカップで来日した各国代表の中で、最も強く日本のファンの心をつかんだのがイングランド代表主将のデビッド・ベッカムだった。イギリスのプレミアリーグの人気チーム、マンチェスター・ユナイテッドに所属するベッカムは、大会直前のリーグ戦で利き足の左足甲を骨折したものの、驚異的な回復を見せて大会に出場した。本来のパフォーマンスは見られなかったが、ピッチの外でも一挙手一投足に注目が集まり、「ベッカム・ヘアー」と呼ばれたソフトモヒカンのヘアスタイルをまねする若者も続出。関連本も多数出版された。元人気バンド・スパイスガールズのビクトリア夫人も女性雑誌などで頻繁に取り上げられた。