おまけパワーの神通力は、雑誌の世界にも広がっている。このところ書店の店頭をにぎわしているのが数々の付録付き雑誌。名車・戦闘機の模型や戦国武将のフィギュアなどが付く「デル・プラド」シリーズ(扶桑社)、オートバイの模型やドールハウス・キット、宝石・鉱物の原石などが付くデアゴスティーニ社のシリーズなどが代表格で、それぞれ一定の定期購読者層を獲得して健闘している。さらに、読者の獲得を狙った女性誌の付録競争が過熱。講談社の「Style」が創刊号(2001年11月)でイタリア製ストッキング、02年4月号でも折り畳み傘をつけて20万部と好調な滑り出しを見せたのに、他の既刊誌も追随。「CanCam」(小学館)4月号がアンクレット、「VOCE」(講談社)5月号がポーチ、「MISS」(世界文化社)5月号がローライズ仕様のオリジナルショーツをつけるなど豪華付録競争が話題になった。「雑誌本体よりお値打ち」の付録に読者が群らがったが、雑誌社にとっても、長い目で見れば投資以上の広告効果が見込めるという。