企業内で研究開発業務に従事し、特許などの知的財産権の保護対象となる発明をした個人のこと。2002年9月、人工甘味料アスパルテーム(商品名「パルスイート」)の特許権をめぐり、大手食品メーカー味の素の元社員が、同社を相手に発明の対価を求める訴訟を起こして注目された。訴えの趣旨は、在職中に受け取った報奨金は社員としての功労に対するもので、特許譲渡の対価として十分ではないとするもの。特許法では、会社業務としての発明でも特許権は会社ではなく発明者個人に帰属する。会社に特許権を譲渡する対価に関して基準づくりが進んでおらず、ガイドラインの策定が求められている。