エネルギーの需給に関する施策の長期的、総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な計画。2002年に制定されたエネルギー政策基本法に基づき、政府が策定するもので、東日本大震災以降、最初の計画となる第4次計画が、14年4月11日に閣議決定された。今回の計画では、今後20年までを「集中改革実施期間」と位置づけ、主に次のような施策が実施される。原子力発電については、燃料投入量に対するエネルギー出力が圧倒的に大きいこと、優れた安定性と効率性を有していること、などの利点から重要なベースロード電源と位置づけ、原子力規制委員会が規制基準に適合すると認めた原子力発電所の運転再開を進めるとしている。原子力発電所の新増設は記載されなかった。一方、再生可能エネルギーは、30年に発電電力量の約2割を目指すとする第3次計画に示された数値目標を参考に掲げ、さらに上回る水準を目指すことが盛り込まれた。また、使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクルは従来どおり、推進することを明記。1995年の冷却材ナトリウム漏れによる火災事故など、トラブルが続いている高速増殖炉もんじゅについては、廃棄物の量を減らす技術や核不拡散関連技術の国際拠点とすることが記載された。