補正予算とは、一般会計の当初予算が成立した後に生じた政策変更のために編成される予算。2015年度の補正予算は15年12月18日に閣議決定され、16年1月20日に参議院本会議で可決、成立した。この補正予算では、安倍内閣が掲げる「1億総活躍社会」の実現に向けた対策費として1兆1646億円を計上。そのうち、低年金の高齢者に3万円を配る臨時給付金に3624億円、子育てと介護の支援に3951億円を充てる。環太平洋経済連携協定(TPP)政策費は3403億円を計上し、うち農林水産業の体質強化対策が3122億円を占める。そのほか、災害復旧・防災・減災事業に5169億円、東日本大震災の復興の加速化などに8215億円、テロ対策・伊勢志摩サミット対応経費144億円、消費税増税に伴って導入される軽減税率の相談窓口設置費用170億円など、喫緊の課題への対応費用3037億円、その他の費用3560億円を計上。これらに地方交付税交付金1兆2651億円を加えた歳出追加額は4兆7680億円で、国債費の減額など既定経費の減額を加味した歳出総額は3兆3213億円となる。財源には、税収の増加分と14年度の剰余金を充てる。