建設業者が受注している工事がどれだけ残っているかを示す数値。受注済みの工事金額から、その時点までに終了した出来高工事額を引いて算出する。施工中の工事の量を推計する指標であり、実際に着工した工事の進行状況を示すものではない。国土交通省が毎月発表している建設総合統計では、国内における手持ち工事高について未消化工事高という言葉を用いていた。2014年9月に発表された同年7月分の統計では、公共工事の未消化工事高が過去最高の16兆7333億円を記録。同年4月の消費増税に伴う景気対策として、政府が公共工事の発注を前倒しして行ったため、建設業者の受注が増加したことが主な理由だが、一部メディアでこの数値を根拠に「人手不足や資材の価格高騰で公共工事が滞っている」と報じられた。そのため、同省では、同年10月に発表した8月分統計から、工事が予定よりも遅れていると誤解されないよう、未消化工事高に代わって手持ち工事高に表記を変更した。