金融機関からの借入金などの企業の債務を、その企業の株式に転換すること。債務(デット)と資本(エクイティ)を交換(スワップ)することからこう呼ばれ、日本では「債務の株式化」とも表現される。債務過剰に陥った企業の再建手段の一つとして用いられることが多い。日本では、産業再生機構が支援企業再建に多用した手法として知られる。企業から見ると、返済義務のある借金を減らすことができ、そのぶん利払いの負担もなくなるため、自己資本比率の改善、再建資金の確保などのメリットがある。債権者側の金融機関にとっても、単なる債権放棄や貸し倒れとは異なり、株主として経営に関与できるようになることや、企業再建に成功した場合の株式価値の向上が期待できるという利点がある。ただし、再建がうまくいかない場合に株式価値が下落するリスクも抱える。