主に国際機関や政府機関が、貧困対策や環境保護などの資金調達を目的として発行する債券。ソーシャル・インパクト債ともいう。また、投資を通じて新興国などの支援ができることから、社会貢献型投資とも呼ばれる。高金利の外貨建てのものが多い。代表的なものに、資金が開発途上国での予防接種の普及と医療システムの強化に充てられるIFFIm(予防接種のための国際金融ファシリティ)発行のワクチン債、地球温暖化防止などの環境関連プロジェクトに投資する世界銀行発行のグリーンボンド(グリーン世銀債)、新興国の農業ビジネス支援のためにオランダの金融大手ラボバンクが発行しているアグリ・ボンドなど、多種多彩なものがある。日本国内では、2008年に本格的な社会貢献型債券であるワクチン債が発行されて以来、個人投資家の間で関心が高まり、14年2月末時点で個人向けの国内販売額が累計で約9600億円と、年内にも1兆円を超える勢いとなっている。