株価の大きな値動きによって市場が混乱し、投資家に不測の損害が生じるのを避けるために、1日の株価変動の値幅を一定範囲に抑えること。東京証券取引所では、値幅は前日の終値を基準にその銘柄の株価水準に応じて制限され、株価100円未満の場合の上下30円から株価5000万円以上の場合の上下1000万円まで、34段階に設定されている。ただし、上場廃止が決定して整理銘柄に指定された銘柄は、翌々営業日に下限の値幅制限が撤廃される。制限値幅の上限まで株価が上昇することを「ストップ高」、制限値幅の下限まで株価が下落することを「ストップ安」という。ストップ高、ストップ安の場合、売り注文と買い注文のバランスが極端に偏るため、取引が成立しないケースが多い。3営業日連続して、取引がないままストップ高またはストップ安となった場合は、値幅制限を2倍とする措置が取られる。その際、ストップ高が続いた場合は上限のみ、ストップ安が続いた場合は下限のみ値幅制限が拡大される。値幅制限の拡大後に、拡大した側の制限値段以外の値段で売買が成立した場合には、その翌営業日から制限の拡大が解除される。