鉱工業製品についての品質基準を定める国家規格。製品の品質改善や生産の効率化、互換性の確保などを目的とする規格であり、1949年の工業標準化法の施行に伴い、それまで使用されてきた日本規格(JES)に代わって制定された。JIS規格と呼ばれることもある。個別の規格ごとに「JIS」から始まり、分野を示すアルファベット1文字と4桁の数字、発行年が付記されたJIS番号が設定される。また、基準を満たした製品にはJISマークがつけられる。規格の内容は、各分野の関係団体が作製した原案を、専門家や消費者代表などで作る日本工業標準調査会(JISC)が審査したうえで、その分野の担当大臣が制定する。2013年3月末時点での制定数は1万399件。経済産業省では、金属や化学薬品などの素材分野を中心に、従来よりも高い品質基準を定めた高機能化JISの導入を進めており、同年4月にトラックのエンジン部分に使用する鉄素材について、新規格の先行導入が始まった。