インターネット上でのみ存在する仮想通貨の一つ。単位は「BTC」が使用され、100ビットコインは100BTCと表示する。ドルや円などをインターネット上のビットコイン取引所で交換し、インターネット通販の決済や国際送金に使用可能。受け取った側もインターネット上で換金し、自分の銀行口座から引き出すことができる。決済の手数料が極めて安く、決済に要する時間も短いことから、欧米や中国を中心に普及した。2009年に、サトシ・ナカモト(中本哲史)という名前で仕組みを提唱する論文が発表され、誕生したが、中本の素性も、実在の人物なのかも分かっていない。入手には現実の通貨を換金したり、商品やサービスの対価として得たりする以外に、「採掘」と呼ばれるシステムがある。採掘は難解な数式を計算し、解答を出すことで新規コインが生成されるが、生成しようとする人数の増減によって、難易度が変化する。流通を管理する中央銀行や中央組織もないが、発行量は10分ごとに25BTC、流通総量は2100万BTCとプログラムによって限定されている。また、ビットコインの相場は円相場のように売買によって変動する。13年の年初に12~13ドルの価格で取引されていたのが、11月27日には初の1000ドル台を突破。その高騰ぶりが注目を集めた。しかし、正当な売買以外に、マネーロンダリングなどで不正利用されるおそれもあり、同年3月、アメリカ財務省は規制指針を公表し、取引所に登録義務を課している。