2014年4月7日に大筋合意を確認した、日本とオーストラリア、2国間の経済連携協定(EPA)。同協定の交渉は07年4月にスタートしたが、牛肉と自動車の関税をめぐり難航していた。合意によれば、日本はオーストラリア産輸入牛肉のうち、現在38.5%となっている冷凍牛肉の関税を段階的に引き下げ、協定発効後18年目に19.5%まで削減。冷蔵牛肉も15年目に23.5%まで削減する。米は関税の撤廃対象から外され、小麦、バター、脱脂粉乳、砂糖の関税は当面維持し、将来の見直しとされた。これに対して、オーストラリアは5%の自動車関税を、排気量1500ccから3000ccまでの小型車や中型車について即時撤廃し、大型車も協定発効後3年かけて撤廃する。日本にとってオーストラリアは12年時点の輸出入総額で中国、アメリカ、韓国に次ぐ、第4位の貿易相手国。これまで日本が締結した2国間EPAの中では、最大の貿易相手国となる。