ノーベル賞6部門の一つで、経済学の分野で功績があった人を顕彰する賞。2013年10月14日、スウェーデン王立科学アカデミーは同年の賞を、アメリカのエール大学のロバート・シラー教授、アメリカのシカゴ大学のユージン・ファーマ教授とラース・ハンセン教授の3人に贈ると発表した。授賞理由は「資産価値に関する実証的な分析」。シラー教授は、住宅価格の代表的指数であるアメリカの主要都市の一戸建て住宅価格を示す「S&Pケース・シラー住宅価格指数(ケース・シラー指数)」を開発した。ファーマ教授は1960年代に金融商品の価格は様々なファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)が常に正しく反映されているとする「効率的市場仮説」を提唱。株価指数の値動きに連動する投資信託であるインデックス・ファンドの基礎をつくった。ハンセン教授は統計学を応用して資産市場を分析する手法を開発した。授賞式は12月10日にストックホルムで開かれ、賞金800万スウェーデン・クローナ(約1億2000万円)は3人で分けられる。なお、ノーベル経済学賞は、正式にはアルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞とよばれ、1968年にスウェーデン国立銀行が設立300周年の一環として、ノーベル財団に働きかけて設立された。