安倍晋三内閣が打ち出した経済成長策の第2弾。2013年5月17日に、財界人や学識経験者らでつくる政策提言組織、日本アカデメイアの会合で発表された。同年4月に発表された成長戦略第1弾が、働く女性や若者に対する支援などを柱としていたのに対し、続く第2弾は民間企業や農業などの国際競争力強化に重点が置かれているのが特徴。企業活性化では、インフラ輸出の売り上げを20年までに3倍の30兆円に拡大させることを目標として設定。また、3年間の集中投資促進期間を設け、新しい産業や技術創出のために一時的に規制を緩和する仕組みや、リース会社の負担を軽減する新制度などによって、企業の設備投資額をリーマン・ショック以前の水準である年間70兆円規模に引き上げるとした。農業分野では、生産性向上のため、耕作放棄地などを集積化して企業などに貸し出す農地集積バンクの創設を提唱。さらに、農産物輸出の倍増や、農産物の加工や販売までを農家が手がける六次産業化を推進することで、農家の所得を10年で倍増させる考えを表明した。そのほか、訪日外国人数を年間2000万人に増加させることや、放送コンテンツの海外展開支援、グローバルな人材育成のための大学改革なども盛り込まれた。