陸上自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に従事する際、必要に応じて部隊内に設けられる組織。緊急対処部隊とも呼ばれ、40~50人で編成される。安全保障関連法(2015年9月成立、16年3月施行)によって付与された新任務で、離れた場所にいる国連や非政府組織(NGO)の職員、他国の部隊などが武装集団の攻撃にさらされた際に救援に向かう駆け付け警護や、他国の部隊とともに宿営地などの拠点を守る宿営地の共同防護といった任務を担う。04年に始まったイラク復興支援活動で初めて組織され、機関銃などで武装した約30人の隊員が1チームを編成し、テロリストの襲撃などに対する緊急出動に備えた。16年11月以降に南スーダンに派遣される予定のPKO交代部隊にも設置される見通しで、武装した隊員のほか、医官や警務隊員も加わったチームとして、24時間態勢で警戒にあたる。