第2次安倍内閣が日本経済活性化のために策定した政策。政府の産業競争力会議が取りまとめ、2013年6月14日に閣議決定された。アベノミクスと呼ばれる一連の経済政策のうち、「第1の矢」である大胆な金融政策、「第2の矢」である機動的な財政政策に続く「第3の矢」であり、同年4月に第1弾、5月に第2弾、6月に第3弾と順次発表されてきた成長戦略の正式名称となる。副題は「JAPAN is BACK」。民間の力を引き出して実体経済を改善させることを大きなねらいとしており、その柱として日本産業再興、戦略市場創造、国際展開戦略の三つのアクションプランを打ち出した。日本産業再興では、税制優遇などによる民間投資の活性化や企業の事業再編の促進、女性の就業促進などにより産業基盤を強化。戦略市場創造では、医薬品のインターネット販売解禁や農林水産業の6次産業化などにより、新たな市場を創造するとした。また、国際展開戦略では、インフラ輸出やコンテンツ産業の海外展開などを支援するとしている。こうした政策の実施により、10年間の平均で実質GDP成長率2%程度の経済成長を実現し、10年後に1人あたり名目国民総所得(GNI)を150万円以上増加させるという目標も明記された。