2014年12月14日に行われた第47回衆議院議員総選挙。同年11月18日、安倍晋三首相は15年10月に予定されていた消費税率の引き上げを17年4月まで延期する方針を発表するとともに、衆議院の解散を表明。衆議院は11月21日に解散され、12月2日に選挙公示、同月14日に投開票が行われた。いわゆる1票の格差是正のため、議員定数は公示前より5議席減り、小選挙区295、比例代表180の計475議席。総務省が発表した全国の投票率(小選挙区)は52.66%で、12年12月の第46回総選挙時の59.32%を6.66%下回り、過去最低を記録した。選挙結果による獲得議席数は、自民党290(小選挙区222、比例68)、民主党73(小選挙区38、比例35)、維新の党41(小選挙区11、比例30)、公明党35(小選挙区9、比例26)、共産党21(小選挙区1、比例20)、次世代の党2(小選挙区2)、生活の党2(小選挙区2)、社民党2(小選挙区1、比例1)、無所属9(小選挙区9)。自民党は安倍首相が進めてきたアベノミクスと呼ばれる経済政策の成果を前面に押し出して選挙戦を展開。無所属で当選後に自民党が追加公認した1人を含めると、与党の自民、公明両党で改選前を上回る326議席を獲得した。衆議院の全ての常任委員会で委員長ポストを独占し、委員の過半数を確保できる絶対安定多数(266議席)を大きく上回り、参議院で否決された法案を再可決できる3分の2超の議席を得る大勝となった。一方、野党第1党の民主党は公示前から11議席を増やしたが、党勢の大きな回復はできず、海江田万里代表が落選するなど苦しい戦いとなった。12年の総選挙で存在感を増した第3極の政党も軒並み苦戦を強いられた。自民党との対決姿勢を鮮明に打ち出した共産党は、与党への批判票の受け皿となって躍進し、予算を伴わない法案を提出できる20議席超を獲得した。この選挙結果により、14年12月24日に召集された特別国会の首相指名選挙で安倍首相が選出され、第3次安倍内閣が発足した。