2014年度以降の防衛力整備の基本指針。2013年12月17日、同日閣議決定された国家安全保障戦略を踏まえて、国家安全保障会議(日本版NSC)と閣議で決定された。10年の防衛大綱で決定された「動的防衛力」に代わる新たな防衛の基本概念として、「統合機動防衛力」を掲げた。多様な事態への機動的な対処や展開に加え、陸海空の3自衛隊の統合運用を重視する。中国の海洋進出の動きを踏まえて、離島への上陸・奪還・確保などの島嶼(とうしょ)防衛に対処できる水陸機動団を新設し、水陸両用車両52両を導入するとしている。また、機動展開能力の向上のために、新型輸送機オスプレイ17機、機動戦闘車99両を整備。監視能力強化のために、無人偵察機グローバルホーク3機を調達。護衛艦や戦闘機の増強も盛り込まれている。さらに、北朝鮮による弾道ミサイルの発射に対応するため、将来的に自衛隊が敵基地攻撃能力を保有する考えも示した。