安全にかかわる重大事故や整備の不備などが明らかになった鉄道会社に対して、国土交通省が実施する立ち入り検査。鉄道事業法の規定に基づき行われる。同省では輸送の安全確保や施設・車両の管理、運転の取り扱いが適切かどうかについて、計画的に保安監査を実施しているが、それとは別に輸送の安全に関して確認が必要と判断した場合に特別保安監査を行う。検査の結果によっては、事業停止処分や事業改善命令などの行政指導が行われる。2013年9月21日には、JR北海道(本社・北海道札幌市)がレール幅が基準よりも広がった異常を放置していたとして特別保安監査を実施。保線などの土木部門、車両部門をはじめ、本社の経営部門などでも調査が行われた。同社は11年5月のJR石勝線特急脱線事故でも特別保安監査を受けており、06年に監査結果の公表が義務付けられて以降、貨物以外のJRでは唯一、特別保安監査の対象となっている。