特定秘密保護法の対象となる特定秘密の指定や解除の妥当性をチェックする委員会。内閣官房に設置される予定。特定秘密保護法をめぐる審議の中で、第三者機関の設置を要望する各党との修正協議に応えたもの。設置にあたって準備委員会が発足し、2013年12月25日に初会合が開かれた。委員長に就任した森雅子内閣府特命担当大臣は、保全監視委員会は、アメリカにおいて大統領による機密指定と解除を補佐する「省庁間上訴委員会(ISCAP)」を参考に制度設計を進めること、14年1月に特定秘密の運用の統一基準を策定する「情報保全諮問委員会」(仮称)を法律や安全保障、報道の関係者らの有識者を集めて発足させることを表明した。また、保全監視委員会は外務、防衛両省の事務次官、警察、公安調査両庁の長官らで構成され、異なる省庁間で相互に監視することで恣意(しい)的な特定秘密の指定を防ぐことができるとしている。しかし、警察庁長官や公安庁長官が、特定機密の監視者であると同時に指定者でもあることから、監視機能が働くのか懸念される。