南海トラフ巨大地震など、大規模災害に備えるための防災・減災の施策方針。2013年12月に公布・施行された国土強靭化基本法に基づき、大規模自然災害等に対する国土の脆弱(ぜいじゃく)性評価を踏まえて策定、14年6月3日に閣議決定された。基本的な方針として、東京一極集中から脱却した自律・分散・協調型の国土の形成、既存社会資本の有効活用などによる費用縮減、などが挙げられている。特に配慮すべき事項として、国土の強靭性に裏付けられた安全で安心な20年のオリンピック・パラリンピック東京大会を目指すことも盛り込まれた。計画内容はおおむね5年ごと、あるいは必要に応じて見直し、変更が加えられる。また、同計画を着実に推進するため数値目標を盛り込んだ国土強靭化アクションプランも毎年度作成する。同プラン2014では具体的な目標として、住宅の耐震化率を08年度の約79%から20年度に95%へ引き上げる、最大級の津波に備えたハザードマップを作成して防災訓練を実施した市町村の割合を、12年度の14%から16年度までに100%とする、などが挙げられている。