海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦。除籍となる護衛艦しらねの後継として、2010年度予算で建造費が認められた。基準排水量約1万9500トン、全長248メートル、幅38メートル、深さ7.3メートルで、海上自衛隊最大の艦船となる。乗員数は約470人。主な装備は、高性能20ミリ機関砲2基、対艦ミサイル防御装置2基、魚雷防御装置1式、対水空レーダー1基、対水上レーダー1基、水上艦用ソナーシステム1式、電子戦装置1式、情報処理装置1式。ヘリコプターは、哨戒ヘリコプター7機、輸送・救難ヘリコプター2機の計9機を搭載できる。13年8月6日に進水式が行われ、「いずも」と命名。名称は出雲国(いずものくに)に由来。15年3月25日、横須賀基地(神奈川県横須賀市)を拠点とする第1護衛隊群に配備され、今後は離島などの警戒監視などにあたる。装備の能力や艦首から艦尾までつながる全通甲板を持つ構造から、事実上の空母との指摘もある。政府は大規模災害や国際援助にも使用できる多目的艦で、戦闘機を搭載する構想がないとしている。