地域の商店街や商業施設などで、購入金額を上回る金額の買い物をすることができる商品券。政府が2014年12月27日に閣議決定した「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」のうち、消費喚起策として発行を支援することとされた。14年度補正予算に盛り込まれた地域消費喚起・生活支援型交付金2500億円を活用した事業で、15年5月以降、全国の自治体の97%にあたる1739の自治体が順次発行を開始した。交付金を受け取った自治体が商品券の割増率や使用期間などを決め、割り増し分は各自治体が負担する仕組み。割増率は20%のケースが多いが、中には25~40%という高い割り増しを行っている自治体もある。購入を希望する人たちの長い行列ができるなど争奪戦となる自治体がある一方、多くの売れ残りが出る自治体もあるなど、消費者の動向には温度差が見られる。消費の刺激による地方の景気上昇が狙いだが、効果は一時的に過ぎず、単なるばらまき政策ではないかと指摘する声もある。