沖縄県のアメリカ軍嘉手納飛行場より南に位置する6カ所のアメリカ軍基地を統合、移転し、その土地を日本に返還する計画。対象となるのは、普天間飛行場をはじめ、キャンプ瑞慶覧、キャンプ桑江、陸軍貯油施設第1桑江タンク・ファーム、牧港補給地区、那覇港湾施設。いずれも、同県内で人口の多い南部に位置する施設で、商業的価値が高い地域も含まれていることから、沖縄県が早期返還を強く求めている。具体的な返還計画の策定は当初予定されていた2012年末より遅れていたが、13年4月5日、日米両政府が内容に合意したことを発表。六つの施設、計約1048ヘクタールを「早期返還」「沖縄県内で代替施設が提供され次第、返還」「海兵隊の国外移転に伴い返還」の三つに分類し、その返還時期についても13~28年度と明記した。ただし、時期についてはいずれも、各年度の後に「又はその後に返還可能」と付記されており、期限は設定されていない。そのため、同県内などからは計画の実現に対して懐疑的な声も上がっている。